第307回例会報告

 表記例会が、1月31日に東京都北区王子の北とぴあにおいて、参加者数約40名を得て開催された。設立40年を経た本懇談会の21世紀最初の例会開催にあたり、寺前紀夫会長(東北大院理)より本懇談会の今後の活動について挨拶があった。また、好評を得てきた本懇談会編集の「高分子分析ハンドブック」の改訂など、現在取り組んでいることについて状況説明があった。
 次いで最初の講演として、芝浦工業大学の武田邦彦先生から、「高分子材料のリサイクルと将来」と題して、現在抱えているリサイクル上の問題点、考え方についてご専門の立場から講演が行われた。材料工学、分離工学、資源工学等の原理からみた現状のリサイクルの矛盾点や問題点、日本国内における物質循環系の破綻状況等について詳しく解説された。リサイクルがもたらす社会環境への影響を社会的合意性を踏まえて技術専門家の立場から考えていくことが求められる、など、21世紀初頭には真の意味で環境問題、リサイクル問題を考えることが必要と力説された。
 次いで、後半のセッションでは、昨年11月に開催された第5回高分子分析討論会におけるポスター発表の中から、以下の4名の方々からあらためて研究内容の詳細な紹介が行われた。微量物質の高感度検出、反応メカニズムや構造と物性との相関、ゾルゲル法による無機/有機ハイブリッド、MALDI-TOFMSによる分子量分布の定量性、といったいずれも先端の分析解析手法を駆使した研究であり、参加者間で活発な討論が行われた。

1.竃L田中央研究所・須藤栄一氏「表面増強赤外分光法を利用したLC/IRの感度向上の検討」

2.大日本印刷梶E坂田玲子氏「総合プロセス解析技術の開発 ウレタン系接着剤の硬化反応と動的解析」

3.潟Rーセー・中出正人氏「酸化チタン/ポリジメチルシロキサンハイブリッド微粒子の合成とキャラクタリゼーション」

4.物質工学工業技術研究所・島田かより氏「均一オリゴマーを用いたMALDI-TOFMSによる分子量分布測定の定量性の評価」

なお、2001年度の第6回高分子分析討論会は、東京地区開催(11月5日、6日、工学院大学新宿校舎)開催で準備を進めていることが幹事会よりアナウンスされた。

                        [帝人轄\造解析研究所 松田裕生]





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