第366回例会開催のご案内

第366回例会を下記のように開催致します。万障繰り合わせの上、是非ご出席いただきますようご案内申し上げます。

(申し訳ございませんが、例会への参加は高分子分析研究懇談会の会員の方のみとさせて頂きます。)



主催 (社)日本分析化学会 高分子分析研究懇談会
日時 2013年2月19日(火) 13時25分〜16時55分
場所 ゆうぽうと6階「菖蒲の間」
    (電話03-3490-5111,JR山手線五反田駅下車徒歩5分)
    

プログラム
開会のあいさつ (13:25〜13:30)         (産総研) 衣笠 晋一

講演1
(13:30〜14:30)
「エレクトロスプレイ質量分析と高分子」
(宇宙航空研究開発機構 JAXA) 山下 雅道

 
高電圧を印加した細い注射針の先端から微細な帯電液滴が噴霧するエレクトロスプレイという現象を利用した質量分析法(ESI)は,大きなタンパク分子などの分析に活用されている.ところで質量分析へのESIの適用のはじまりは, ポリスチレンなどの高分子のイオン大気中で生成して気体と一緒に真空中に噴き出し,高分子イオンが得た大きな運動エネルギーを測定して分子量を推定するというDoleらの研究であった.その後どのようにしてESIが発展してきたのか,生体高分子の分析に適している理由を推論したい.地球圏外の生命探査に ESIから派生した質量分析法を活用したいと構想しており,これらの背景を含めて解説する.

ワークショップ1
(14:35〜15:05)
「抗体磁性ビーズを併用したMALDI-MSおよび反応熱分解GC/MSによる細菌中の脂質分析」
(中部大学) 石田 康行

 これまでに,我々の研究室ではMALDI-MSや反応熱分解GC/MSを利用して,細菌の細胞膜を構成する脂質成分の分子構造や脂肪酸組成を,コロニー試料をそのまま用いて迅速に解析できることを報告してきた.さらに,これらの方法に,抗体磁性ビーズプローブを用いた簡単な試料前処理操作を採り入れることにより,複雑な試料マトリックス中に存在する,任意の細菌種の脂質成分を選択的に解析することが可能である.
 本講演では,磁性ビーズプローブを採用したMALDI-MSや反応熱分解GC/MSの測定プロトコル,及びサルモネラ菌などの細菌を試料対象とした応用例を紹介する.

休憩(15:05〜15:20)

ワークショップ2(15:20〜15:50)
「イメージングマスを用いた有機材料の解析」
(旭化成(株))  佐藤 幸司

 
試料にレーザーを照射し,レーザー照射位置ごとに検出されるイオン強度をマッピングする解析手法は,目的物の分布状態を表す‘イメージングマス’として有用性が見出されている.生体組織の切片については,MALDI法によって目的物の分布状態をイメージングする解析手法が確立されているが,有機合成材料では,マトリックスが目的イオンを妨害する場合や塗布方法が難しいことがある等の理由により,材料種によっては,マトリックスの塗布を必要としないLDI法が有用なことが知られている.
 本講演では,LDI法およびMALDI法による有機合成材料のイメージング化の可能性について検討した結果を報告する.

講演2
(15:55〜16:55)
「高分子材料に収着した気体分子をNMR観察してわかること」
(名古屋工業大学) 吉水 広明

 高分子材料をハイガスバリヤ材や気体分離膜などへ応用する上で,系中にある気体分子の存その在状態を明らかにし高分子の微細高次構造との相関関係を検討することは重要である.逆に気体分子をプローブとした高分子バルク体の微細高次構造分析法が提案できる.高分子材料―気体系の分析手段としてNMR法の適用を種々検討している.用いる気体種と核種を選べば,比較的容易にNMRスペクトルが観測できるので実用性の高い手法といえる.
 気体分子のNMRスペクトルは報告例が少ないので馴染みが薄いかもしれないが,簡単に観測できる実験テクニックから,得られたNMRデータの解析やそこから推定される高分子の微細高次構造について紹介する.




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