第362回例会開催のご案内


第362回例会を下記のように開催致します。万障繰り合わせの上、是非ご出席いただきますようご案内申し上げます。

(申し訳ございませんが、例会への参加は高分子分析研究懇談会の会員の方のみとさせて頂きます。)



主催 (社)日本分析化学会 高分子分析研究懇談会
日時 2012年4月26日(木) 13時10分〜16時55分
場所 ゆうぽうと6階「菖蒲の間」
    (電話03-3490-5111,JR山手線五反田駅下車徒歩5分)


プログラム

総会 (13:10〜13:25)
1.2011年度の活動・会計報告
2.2012年度の運営委員の承認
3.2012年度の活動計画・収支予算
4.その他
 

講演1(13:30〜14:30)

「複合電子分光による物性画像診断とそのリチウム電池材料への応用」
(名古屋大学・大学院) 武藤 俊介

 TEM関連分析技術はこれまでも実用材料の故障解析に不可欠であった。TEMは分解能が高いが広い領域を網羅的に分析することは苦手であり、通常マクロな性質から故障箇所を予測し、絞り込み、最終的にTEM観察をするという手順を経る。しかし特に半導体産業などではハイスループットへの要求が高まり、FIBなどの試料作製法が確立する中、より早くより広範囲により精密に分析することがS/TEM技術にも求められる。
 本講演では、我々のグループが最近推進しているSTEMをベースとした複合的な電子分光法と統計学に基づいた情報抽出技術のSTEM分光データへの適用例として、リチウムイオン二次電池正極の劣化解析を紹介する。

ワークショップ1(14:35〜15:05)
「放射光で測る高分子の高次構造」
(帝人(株)) 佐藤 和彦


 放射光は、光速近くまで加速した電子が磁場中で曲がる時に発生する強力な電磁波であり、真空紫外からX線までの幅広い連続スペクトルを持つ。この放射光では、実験室で得られるX線と比べて桁違いに高輝度で指向性の良いビームを利用でき,物質科学,生命科学などの基礎研究や、高分子、金属、半導体などの産業分野での分析的応用によりめざましい成果を上げてきている。講演では、高分子繊維やフィルムについて放射光のX線回折・散乱測定を適用して高次構造を評価したいくつかの事例を挙げ、放射光分析の有用性を紹介する。


休憩(15:05〜15:20)


ワークショップ2 (15:20〜15:50)

「SPMによる高分子材料の表面解析」
((株)東ソー分析センター) 松本 良憲

 SPM(走査型プローブ顕微鏡)は、微細な探針(カンチレバー)を用いて試料−探針間の物理量を検出し、画像化する装置である。SPMは、垂直分解能が非常に高く、nmオーダーの凹凸構造の評価に多く用いられてきた。近年、材料の硬さや吸着力の差を検出することにより、ポリマーアロイ等の分散構造の評価に頻繁に用いられるようになっている。
 しかし一方では、高分子ブレンド材料の評価において、硬さの差が小さい場合には、その差を識別できず、評価が困難となる。このような場合には、表面に特定の官能基を施した探針(修飾カンチレバー)を用いることが有効である。
本発表では、従来の手法では評価が困難であったブレンド材料の相構造観察や官能基に関して、修飾カンチレバーを用いた評価結果を紹介する。

講演2(15:55〜16:55)
「高分子ゲルに束縛された溶媒分子の凝集形態とサイズ」
(龍谷大学) 中沖 隆彦

 高分子ゲルは溶媒分子が架橋構造をもつ高分子鎖の網目構造に束縛されている。結晶性ポリオレフィンゲルでは架橋点として結晶が形成されるが、これまで多くの研究が架橋点の分子構造に関するものであった。しかしゲル中に束縛された溶媒の凝集構造に関する報告はあまり多くない。我々のグループではゲルの架橋点ばかりでなく、束縛溶媒の分子構造や凝集サイズについて熱分析、固体高分解能13C NMR、赤外分光法、中性子回折などの手法を用いて解析を行っており、その結果について報告する。



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