第354回例会開催のご案内


第354回例会を下記の通り企画致しましたので、万障繰り合わせの上、是非ご参加いただきますようお願い申し上げます。



主催 (社)日本分析化学会 高分子分析研究懇談会
日時 2010年10月7日(木) 13時20分〜16時50分
場所 ゆうぽうと6階「菖蒲の間」
    (電話03-3490-5111,JR山手線五反田駅下車徒歩5分)

プログラム
講演1(13:20〜14:20)
「結像型2次元フーリエ分光法による分光断層像計測技術」
(香川大学工学部知能機械システム工学科) 石丸 伊知郎


 計測深さを合焦面内に限定してフーリエ分光イメージングが可能である、結像型2次元フーリエ分光方式の研究を行っている。合焦面を機械的に深さ方向に走査することにより、3次元分光断層像計測も可能である。既に、量子ドットで蛍光染色した単一細胞の可視光領域の分光断層像計測に成功している。現在、中赤外光に適用させるための光学系構築を行い、実利用化に向けた評価に着手している。網膜の分光断層像計測、無侵襲血糖値センサーなど、多様なアプリケーションに向けて応用展開を模索中である。本研究会に於いて、高分子分析研究者からの視点で忌憚のないご意見を賜りたい。

ワークショップ1(14:30〜15:00)
「固体NMRを利用したフェノール樹脂の硬化構造解析」
(住べリサーチ(株)) 池田 延之


 プラスチックとして最も古い歴史をもつフェノール樹脂は、ネットワークポリマーの代表的な存在であり、その優れた機械特性や電気特性のため、輸送用機器から電子材料に至る幅広い産業分野で今も活躍している樹脂である。その優れた特性は、特徴的な架橋構造に起因しているが、それ故に適用可能な分析方法は限られ、詳細な化学構造については不明な点も多い。
 近年、固体試料の化学構造を解析する手法として固体NMR法が注目されている。今回の発表では、この固体NMR法を用いたフェノール樹脂における硬化構造解析やその硬化状態の定量的な評価方法について紹介する。


ワークショップ2 (15:10〜15:40)
「各種耐候性試験による塗膜の劣化挙動の解析」
(関西ペイント(株)) 矢部 政実

 塗膜の機能は、主に美観と被塗物の保護であり、長期にわたって保護する耐候性は、もっとも重要な機能の一つである。一般的に耐候性の良否を判断する試験法として屋外曝露試験による評価が行なわれている。
 しかし、非常に長期(2年〜10年)の試験期間を要するため、促進耐候性試験による評価も併せて行われている。促進耐候性試験では、負荷条件(光・熱・水)が試験法ごとに実際の屋外環境とは微妙に異なるため、得られた結果が塗膜構成樹脂のタイプにより屋外曝露との相関性が異なることもある。
 本講演では、各種硬化様式の異なる塗膜における屋外曝露および各種促進耐候性試験による劣化挙動の解析を行なった結果について報告する。


講演2(15:50〜16:50)
「高分子表面・界面の先端計測手法としての和周波発生(SFG)分光」
((独)産業技術総合研究所) 宮前 孝行

 近年の材料開発の高精細化により高分子材料表面・界面解析の重要性はますます高まってきている。我々が用いている和周波発生(SFG)分光は、この『界面だけを選択的に見る』ことのできる先端計測手法である。表面分析としてのSFG分光が最初に報告されて20余年が経過し、その計測技術は格段の進歩を遂げてきた。本講演では表面・界面の振動スペクトルを測定することのできる手法として近年注目を集めているこのSFG分光法について、その基礎的な原理と事例、実際の高分子表面・界面についての解析について紹介し、さらに実際の材料解析におけるポイントなどを例示し、SFG分光法の応用と今後の展開について議論していきたい。


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