第348回例会(夏期合宿)開催のご案内 (終了しました)


第348回例会を下記のように開催致します。夏の恒例として合宿形式で行います。例年にも増して有意義なものにしたいと考えておりますので、是非ご出席下さいますようご案内申し上げます。




主催 (社)日本分析化学会 高分子分析研究懇談会
日時 2009年7月10日(金) 13時30分 〜 7月11日(土) 13時30分
場所 スペースアルファ神戸(富士ゼロックス総合教育研究所)
      〒651-1301 兵庫県神戸市北区藤原台北町4丁目27番地
      TEL:078-981-9000(代表) FAX:078-981-8380(フロント)


スケジュール
第1日 (7月10日)

開会のあいさつ (13:30〜13:40)
(名古屋工業大学)  大谷 肇

セッション1:講演 (13:40〜17:00)

 講演1
「高分子のイメージングマススペクトロメトリー」
(関西医科大学)  矢尾 育子


 私たちはこれまで、新しい分子イメージングの手法、中でもナノ形態学の手法を開発してきた(瀬藤ら, Science 2000, Nature 2002)。最近は特に、質量分析を用いた翻訳後修飾を受けたタンパク質(瀬藤研, PNAS 2007, Cell 2007, Nature Neuroscience 2009)を含む高分子解析手法に注目しており、質量分析を用いた顕微鏡法、高解像度イメージングマススペクトロメトリー(質量顕微鏡法)を開発している(瀬藤研, Anal. Chem. 2006, Anal. Chem. 2008等)。本講演では高分子のイメージングマススペクトロメトリーについて発表議論したい。参考文献 瀬藤 光利:「質量顕微鏡法:イメージングマススペクトロメトリー実験プロトコール」 シュプリンガー社 瀬藤光利 編 2008。

 講演2
「たかが添加剤、されど添加剤:添加剤分析の問題点を考える」
(株式会社三菱化学アナリテック)  高山 森

 他社材料等の未知試料の添加剤配合の分析は、簡単そうでいて結構難しい。特性の異なる複数の添加剤を配合していることが一般的で、「総合解析」の要素がある。種々の手法の中で最も威力があるのは、SFC/MS・FTIRシステムであろう。しかし、これを使える恵まれた人は限られており、多くの場合、普通の装置を使いこなす工夫や才覚が求められる。加えて、次の3種類に代表される、非常に分析しにくいタイプがある。
@ HALS:高分子型もあれば、アミンの特徴が薄いものもある。吸着しやすい。
A リン系酸化防止剤:高分子型もあれば、混合物もある。分解しやすい。
B カルボン酸塩:溶媒に溶けにくい。
 「総合解析」的分析をどう進めるか、普通の装置でどう工夫するか、HALSやリン系の分析はどうしたらスマートか、皆さんと一緒に考えてみたい。また、添加剤の作用機構の解析を目的とした「添加剤の状態分析」はどこまで可能かについても考えてみたい。

 講演3
「高分子の酸化劣化とその温度依存性」
(早稲田大学)  伊藤 政幸

有機化合物の酸化反応は、有機合成化学工業の主要な単位操作の一つであり、数多くの研究がなされてきた。高分子の酸化劣化における素反応のほとんどは有機化合物の酸化劣化の素反応と同様であるので、炭化水素系における酸化反応を振り返ることによって高分子の酸化劣化の際の諸現象を予測することができる。例えば、酸化の程度が試料の厚み方向に分布することも予想できる。高分子の劣化の温度依存性は、観察する手段によって異なることはよく知られている。本講演では、きわめてわずかな酸化防止剤のみを含むエチレン―プロピレンについて、観察手段を変えて活性化エネルギーを求め、その値がどの反応に対応しているかを考察する。


(チェックイン、入浴、夕食)


セッション2:分科会 (19:00〜21:00)
セッション1の各講演を呼び水として、次の3グループに分かれて、日頃困っている問題の相談や今後の発展の方向等について、気楽に意見交換をします。なお、分科会のテーマに関連した参加者からの話題提供を歓迎いたします。話題提供いただける場合には、申込書の当該欄にその旨ご記入下さい。

A:形態観察・イメージング
B:総合解析
C:劣化・変成・安定化

懇親会 (21:00〜23:00)


第2日 (7月11日)

セッション3:講演 (9:00〜11:10)

 講演4
「結晶性熱可塑性エラストマー/オイル系ゲルの研究
 −構造の発見、研究、用途開発、発展−」
(株式会社ブリヂストン)  真下 成彦

 光学顕微鏡で観察可能な特異な相構造を有する、熱可塑性エラストマ―(TPE)と液状の低分子オイルからなる非水ゲルの研究と用途開発について紹介する。非水ゲルは、系全体に均一に広がる、TPEからなる3次元連続の網状相分離構造を有している。今回は、まず、その構造の発見経緯を紹介し、次いで、光学顕微鏡と放射光を用いたX線CTによる3次元構造の詳細な観察、構造生成機構と構造に由来する力学物性の発現機構の研究に触れ、工業的応用実例と構造を用いた用途の可能性について説明する。分析手法の詳細よりは、マイクロメーターレベルの解像度を持つX線CTと言った新しい分析手法を、材料の創生と製造、用途開発にいかに活用したか、に力点をおいて報告する。

 講演5
「近赤外分析法(定性)の工業材料への適用」
(富士ゼロックス株式会社)  小林 洋子

 工業材料に近赤外分析法-ケモメトリックス(定性分析)を適用した例を紹介する。近赤外スペクトルは赤外スペクトルの倍音・結合音が測定される領域で複雑なスペクトルとなるため、多変量解析で特徴的な主成分を抽出する。さらに得られた主成分がどんな物理的な意味をもつかの考察が必要となる。定量性のある他の手法との相関を検討するなどの複合分析を併用すると、主成分ピークの帰属ならびに主成分(軸)の物理的意味を判断することができる。特にバラツキが大きく均質な試料を得ることが難しい粉体をとりあげ、無機粒子表面の水酸基と焼成との関係を酸化チタンで紹介する。有機物では、結晶性ポリマー粒子の相違をPTFEで紹介する。

セッション4:各分科会のまとめ報告 (11:20〜12:20)


閉会のあいさつ・記念撮影 (12:20〜12:30)


昼食 (12:30〜13:30)
昼食後、自由解散

参加費
    10,000円(宿泊費、及び食事3回の合計)
    参加費は当日お支払い下さい。


自己紹介シート
 参加者相互のコミュニケーションを深めていただくため、現在の仕事、専門分野、興味を持っていることなどを、当日配布名簿に記載します。自己紹介シート欄へのご記入をお願いします。また、分科会で意見交換したい項目や日頃困っている問題、話題提供等も該当欄へご記入ください。




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